11月に入って、栄養教諭参加型の授業が始まりました。今回は、5年生の授業を見学しました。「だしのうま味を感じることができるようになる」ことが、目指す子どもの姿です。
栄養教諭と担任が打合せを事前の準備をしました。コロナの影響で、調理実習ができませんが、工夫して取り組んでいます。休み時間のうちに「だし」を煮干しからとり、一人一人が試飲できるように小さな紙コップに入れていきます。最初は、「だしなしの味噌汁」と「だし入りの味噌汁」を味わってみます。驚くことに、「だしなしの味噌汁」の方がおいしいと答える子が、3分の1ぐらいいました。これは、どうしたことでしょう。その後、煮干しだけのだし汁を飲んでもらったところ、子供たちの多くは、「うえ~。おいしくない。」でした。ところが、この後もう一度、「だし入りの味噌汁」を飲んでもらうと、「味噌が入ったら、おいしくなった。」と、子供たちの感想が変わりました。そうなんです、「だし」は、うま味という5つの味のうちの一つで、他の味(塩味、甘み、酸味、苦味)と合わさることでさらにうま味が増すのです。味噌汁にだしを使うことで風味が増します。私たちの食生活の中で、味やかおりを変化させ、おいしくしてくれるものが「だし」であり、「うま味」なのです。そのことがよく分かった授業でした。